日中に時間の無い方でも、一度買ったらそのまま放置するだけで、値上がり益や配当を受け取れる「バリュー投資」。 バリュー投資では、企業価値と比べて割安な銘柄に投資することで利益を出すため、買い付ける割安株の見つけ方や買いタイミングを抑えておくことが必要不可欠です。
このページでは、バリュー投資法とは?どんなメリット・デメリットあるの?といった基本的な部分はもちろんのこと、バリュー投資に適した割安株の見つけ方や絶好の買いタイミングをご紹介します。
また、ページの後半には、日中忙しい方に向けたバリュー投資に最適な割安株を見つける方法もご紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。
Contents
バリュー投資とは?割安な株式を長期保有する投資法
「バリュー投資」とは、業績が好調にも関わらず、本来の企業価値よりも低い株価水準で推移する割安株(バリュー株)を長期保有する投資法です。
割安で放置されている株は、株価がさらに下落するリスクが小さく、市場参加者がその価値に気づくことで買われるため、上昇する余地の大きい銘柄と言えます。こうした割安株を買い付け、適正な株価水準へ戻る際の値上がりから高いリターンを狙うというのがバリュー投資の基本的な考え方になります。
グロース投資とバリュー投資の違い
バリュー投資とよく比較される「グロース投資」とは、利益が年々増加し、今後も大きな成長が予想されるグロース株(成長株)を狙って買い付ける投資法です。
この2つの投資法の決定的な違いは、割安性と成長性のどちらを重視するかという点で、投資する銘柄の見つけ方や買い付けるタイミングにも大きな違いがあります。また、株式投資の世界ではしばしば、バリュー投資とグロース投資、どちらの投資法が優れているか?といった議論が行われています。
しかし、どちらの投資法がより優れているということは無く、双方、メリット・デメリットを持ち合わせています。そのため、具体的な魅力や特徴をしっかりと把握してから、自分の生活スタイルや思い描く投資に近いものを選択するのがベストと言えるでしょう。 次は、バリュー投資のメリット・デメリットをご紹介します。
バリュー投資のメリット・デメリット
日中は忙しいという方でも、安定した値動きからリスクを抑えて放置で投資ができるというメリットを持つバリュー投資。しかし、その反面、利益を得るまでに時間が必要なことやそもそも割安な状態を見極めるのが難しいといったデメリットも持ち合わせています。
では、バリュー投資が具体的にどのようなメリット・デメリットを持っているのか見ていきましょう!
バリュー投資のメリット
資金流入の少なさから安定した長期投資が可能
バリュー投資は、本来の企業価値よりも低い株価水準で放置されている割安株を購入するため、資金流入の少なさから安定した長期投資が可能です。
割安な株価で放置されている銘柄は、まだ市場から注目が集まっておらず、売買する投資家が少ないことから安定した値動きを見せます。
つまり、一旦買い付けてしまえば、日中忙しい方でも放置しておくだけで値上がり益や配当金、株主優待といった得られることが醍醐味の投資法だと言えるでしょう。
底値で購入するため含み損を抱えるリスクが低い
そもそもバリュー投資は、適正株価を下回ったお買い得な状態の割安株を底値で購入するため、含み損を抱えるリスクが低いことから損失を限定できます。
割安株の値が上がる理由としては、市場参加者が本来の企業価値と割安な株価とのギャップに気づき、買いが集まるためです。つまり、市場の関心が薄い状態の株価から、さらに値が下がる可能性は低いということになります。
また、万が一下落した場合でも、会社の倒産を予想させるほどの致命的な悪材料が出ない限りは、損失が膨らむリスクは低いと考えられています。
バリュー投資のデメリット
利益を得るまでに時間が必要
お買い得な状態で放置されている割安株は、裏を返せば人気が無い銘柄ともいえるため、購入してから利益を得るまでに時間が必要なことがバリュー投資のデメリットです。
割安な銘柄が注目されて株価上昇に至るまでには、どうしても時間がかかるもので、数日間で大きく上昇するといった多くの投資家が魅力を感じるような株式とは異なります。これは、バリュー投資ならではのデメリットというよりは、長期投資のデメリットと言えるでしょう。
また、株価が下がると売りたくなりますが、長期的な利益を見込んでの投資であることから、多少の株価下落にも焦らずに保有し続ける精神的な強さが必要です。
割安株を見極めるのが難しい
割安株を購入して利益を出すバリュー投資は、割安株を見極めるのが難しいというデメリットを持っています。
本来の企業価値と比べて低い株価水準で放置されている銘柄には、業績悪化が懸念されていたり、実は財務状況が悪いといった、何かしらの理由があります。そのため、割安株を見極めるには、企業の業績や財務状況を評価するファンダメンタル分析、割安度を数値で表すPER・PBR指標の確認が必要不可欠です。
では、バリュー投資で利益を得るためにも、次は株初心者でも簡単に実践できる割安株の見つけ方に加え、バリュー投資の買いタイミングをご紹介します。
割安な銘柄の見つけ方とバリュー投資の買いタイミング
バリュー投資において最も重要なのが、割安株をどう見つけて、いつ購入するかです。
企業が持つ本来の価値は、単純な株価だけではわからず、いくら含み損を抱えるリスクが低いとはいえ、闇雲に購入してしまってはせっかくのメリットを活かすことができません。
思わぬ損失を避けて利益を得るチャンスを広げるためにも、割安度を計る指標やファンダメンタルを用いた割安株の見つけ方、バリュー投資の適切な買いタイミングをご紹介していきます。
バリュー投資に適した割安株の見つけ方
PER・PBR指標を用いたスクリーニングで割安度を計る
PER(株価収益率)とPBR(株価純資産倍率)は、企業の収益率や資産内容と株価を比較し、銘柄の割安度を数値で表す指標です。割安度を示す数値の目安としては、「PERが15倍以下、PBRが1倍未満」とされています。
PER(株価収益率) | PBR(株価純資産倍率) |
---|---|
株価が1株あたり利益の何倍になっているのかを表す指標 数値が大きければ割高、小さければ割安 | 株価が1株あたり純資産の何倍になっているのかを表す指標 数値が大きければ割高、小さければ割安 |
バリュー投資では、この2つの指標を使ってスクリーニングを行い、割安株を見つけ出します。スクリーニングとは、簡単に言うと欲しい株の条件を指定し、銘柄を自動で絞り込む機能のことで、銘柄選定の手間を省き、条件に合う株だけを誰でも簡単に選び取ることができます。
しかし、今後成長が見込める割安株を見つけるためには、これらのスクリーニング条件に加え、企業価値の本質である業績や財務状況が良好かどうか?を明らかにするファンダメンタル分析も組み合わせて考える必要があります。
次は、指標以外にも抑えておくべき業績や財務状況についてご紹介します。
ファンダメンタルで業績と財務状況を確認
スクリーニングで絞り込んだ銘柄は、条件に沿って機械的に絞り込みを行った結果であり、どの銘柄を購入しても利益が得られるというわけではありません。
バリュー投資のデメリットでも述べたように企業価値と比べて低い株価水準で放置されているのには何かしら理由があり、割安な銘柄を見極めるためには、業績と財務状況を確認することが重要だと言えます。
なぜなら、財務状況が良好で業績が伸びているということは、ビジネスの需要拡大を表しており、そのニーズに見合った商品やサービスを企業が提供できている証拠だからです。
もしも、好調な業績推移と決算発表を続けているにも関わらず、株価が割安な状態で放置されている銘柄を見つけた場合、まだ投資家たちに気づかれていない成長性のある割安株といっても過言ではありません。
つまり、指標を使ったスクリーニングに加えて、黒字決算かどうか?業績悪化の懸念は無いか?といったファンダメンタル分析も組み合わせて銘柄選定を行うべきと言えるでしょう。
そして、割安株は買うタイミングを見極めることでさらにお得に購入でき、利益を得るチャンスを広げられます。次は、効率の良いバリュー投資を行うために役立つ割安株の買いタイミングをご紹介します。
割安株を買い付ける絶好のタイミング
全体相場が大きく値を下げたとき
もし、割安株の可能性が高い銘柄を見つけられたとしても、中々購入まで踏み切れないという方やどのタイミングで買うのがベストなのか悩んでしまうという方も多いのではないでしょうか?
割安株を買い付ける際のわかりやすいタイミングは、全体相場が大きく値を下げたときです。
ここでいう全体相場の下落とは、日経平均株価やTOPIXといった多くの銘柄をけん引する指数が、世界経済の悪化や自然災害などから大きく値を下げたときを指します。
例えば、2018年12月の世界同時株安が良い例です。
上記画像は、日経平均株価の日足チャートです。これまで、アベノミクスや米国市場の好調さに支えられていましたが、10月2日に21世紀の最高値を付けてから大きく値を下げ、年末にかけて本格的な下落相場が到来。株式市場からは阿鼻叫喚の声が聞こえてきました。
10月の高値から5,000円を超える下げ幅を記録しましたが、こういったタイミングには、割安株を含む多くの株式が叩き売られます。そのため、割安株がさらに割安になったり、企業価値を下回る株価にまで下落する銘柄も多く見られます。
つまり、全体相場が大きく値を下げたタイミングこそ、バリュー投資で割安株を買い付ける絶好のチャンスです。多くの投資家が売られ過ぎと判断し、買いが集まることによって相場が上昇していけば、余分に値を下げた分、大きな利益を得られると言えるでしょう。
業績に関係ない外部要因から一時的に下落したとき
割安株を買い付けるもう一つのタイミングは、業績に関係ない外部要因から一時的に下落したときです。
特に、1つの企業が要因となって業種全体が連れ安となった場合は、適正株価を下回ることが多く、株価の戻りが期待できる相場と言えます。具体例として実際に、2019年1月末のサンバイオ(4592)の急落から軒並み下落したバイオ関連株を見てみましょう。
サンバイオは、慢性期脳梗塞の治療薬として期待を集める「SB623」の治験が失敗と報道された1月30日から、4日連続でストップ安を記録。この株価下落に伴ってバイオ株全体が大きく売り込まれました。
サンバイオの急落に伴い、同時期にはジーンテクノやそーせい、ヘリオスといったバイオ関連株が軒並み下落。しかし、その後は直接的な下落要因を持ったサンバイオ以外のバイオ関連株は、売られ過ぎから割安と判断されたことで、押し目買いが集まり、下落前の株価水準を超えて上昇しました。
このように、業績と関係ない外部要因によって株価が大きく動いた場合、 近いうちに適正株価へと戻る可能性が高く、むしろ絶好の買いタイミングであると言えるでしょう。ただし、業界トップシェアの企業が目立った理由も無く下落した場合は、業界全体の需要が縮小している危険性があるため、その点は注意が必要です。
まとめ:日中忙しい方必見!バリュー投資に最適な割安株を簡単に見つける方法とは?
ここまで、バリュー投資のメリット・デメリットとは?といった基本的な部分から、バリュー投資に適した割安株の見つけ方や絶好の買いタイミングまでご紹介してきました。
日中に時間の無い方でも損失を被るリスクを抑え、放置で値上がり益や配当を受け取れるバリュー投資。割安な銘柄さえ見つけられれば、自身の生活スタイルに合わせた理想の株式投資を実践できる魅力的な投資法です。
しかし、適正株価を下回った割安な銘柄を見つけるのはプロでも至難の技で、日中は仕事や家事で忙しく、隙間時間で分析を行うのは難しいという方も多いのではないでしょうか?
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